地区の紹介
【地域の自然を活かした里づくり】
美郷町の最も西側に位置し、山間部にある君谷地区は、農林畜産業が盛んな地域です。君谷川と江の川が合流する場所には江の川屈指の景勝地「明神岩(みょうじんいわ)」があり、高さ15メートルの岩の上には、広島の宮島から分祀された厳島神社が祀られています。
秋の君谷秋祭りや収穫祭では、地域住民が集まって神楽や踊りを楽しみ、地元の野菜や蜂蜜といった収穫物の販売で盛り上がります。
毎年1月14日には、1年間の無病息災や五穀豊穣を祈念する「とらへい」という伝統行事が行われ、藁で作った馬と袋を持った子どもたちが、「とらへいとらへい」と言いながら各家々をまわりお菓子や果物などをもらいます。
そのほか、季節ごとに風景を楽しめるよう休耕田に花を植え、夏になると鮮やかなひまわり畑が広がります。
活動のきっかけ
少子高齢化が進んで農業を続ける人も減少し、放置された田畑や空き家が増えてきました。その結果、鳥獣被害や景観の悪化といった問題が深刻化し、将来的に君谷地区が荒廃していくことへの懸念が高まってきました。また、少子化問題で「とらへい」など伝統行事の継続も危ぶまれ、これらの問題を解決していくため「君谷地域連合自治会」が2010年に発足し、活動がスタートしました。
活動紹介
休耕田を利用した「花とみつばちの里づくり」
休耕田を耕して蜜源となる花畑を作り、君谷地区の養蜂活動を始めました。約百万匹の西洋みつばちを飼育し、ひまわりやミソハギ、菜の花など季節によって咲く花の蜜「百花蜜」を採取し、できた蜂蜜は地元の直売所やイベント会場で販売されます。また、学校の授業としても、蜂の生態調べや蜜絞り体験、蜂の巣から取れる「蜜蝋」を使ったハンドクリーム作りなどを行っています。
高齢者の活動範囲を広げる「自治会輸送活動」
高齢者が地域内を移動するための手段として、「自治会輸送活動」を行っています。主に診療所や郵便局、老人会やお祭りの参加のためなどに活用されており、自宅まで迎えに行くため、足腰の不自由な方でも安心して利用できます。運転手はボランティア活動で、利用料も無料。地域内の交流を深めるため積極的に利用してもらえるよう取り組んでいます。
今後の目標
今、一番に力を入れている花とみつばちの里づくりを今後も継続できるように取り組んでいます。どの活動も高齢者が中心となっているため、次世代に引き継げるように広い世代での地域活動が求められています。都会にはない山や川の遊びを子どもたちにたくさん体験してもらい、ふるさとの良さを感じてもらうことで、次世代を担う子どもたちが地域で将来も暮らしたいと思うきっかけづくりをしていきたいです。
まちのひとの声
車で通る道にはいつもきれいに花が植えてあり、とても癒されています。
主要推進組織 | 君谷地域連合自治会 |
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郵便番号 | 696-1141 |
住所 | 島根県邑智郡美郷町京覧原277(君谷交流センター) |
電話番号 | 0855-75-1930 |