地区の紹介
【神話と歴史が紡ぐ里山の町】
多根地区は、雲南市の中心部から国道54号を南へ進んだ雲南市掛合町の北部に位置しています。地名である「多根」は「出雲国風土記」で大国主命(オオクニヌシノミコト)と少彦名命(スクナヒコナノミコト)が国造りの際に、この地で稲種を落としたことに由来しており、地区内には神田の石碑が2カ所建てられています。
また、仏教僧の行基が創建したといわれる天台宗の「円通寺」があり、ここから中国山地の山々や晩秋の雲海など、絶景を望むことができます。
さらに、隣接する出雲市佐田地区から伝わったとされる「上多根神楽」があり、能神楽を中心とした舞が特徴です。活動休止の時期もありましたが、再び結成して50年、現在も地域の伝統芸能として大切に継承されています。
活動のきっかけ
地域づくり、地域福祉、生涯学習を担う地域自主組織として、2010年4月より「多根の郷」の活動を開始しました。人口減少が進む中でも、「住民同士が助け合い、いつまでも住み慣れた地で安心して安全に暮らせる多根」を目指し、人口減少対策、農業振興、獣害対策、防災、住民同士の交流の場の提供などに取り組んでいます。
活動紹介
意識向上と体制充実を目指す「地域ぐるみの防災活動」
地域の一人暮らしや高齢者の方などを記載した「避難行動要支援者名簿」や「個別避難計画」を作成し、見守り活動を始め、災害時の避難支援など、地域住民への支援体制の充実に努めています。2年に1回行う総合的な防災訓練には約100名の住民が参加し、避難行動や避難支援、避難所運営などの手順の確認を実施。訓練のない年は、講習や避難所運営ゲームなどで知識や意識を高めるなど、防災体制の充実に向けて地域ぐるみで取り組んでいます。
地域で助け合う仕組みづくり「暮らしのお助け隊」
家の周りの草刈りや除雪など、高齢者が生活する上で困っていることをみんなで助け合う「暮らしのお助け隊」を結成しました。シルバー人材センターなど有償サービス提供事業者への仲介や、利用料の一部助成なども行っています。積雪の際には地元の有志メンバーが除雪機を使い、依頼者の家の除雪作業を行います。
今後の目標
この場所で安心して年を取れるよう、年を取っても「ここに住んでいて良かった」と思えるような住み良い地域にしていくため、「よかったね ここがみんなのふる里 多根」を目指しています。住民にアンケートを行い、意見を参考にしながら地域づくりの指針となる「第三次 多根地区地域計画」を、2023年度中に策定する予定です。住民の負担を軽減するために組織のスリム化も進めるなど、今後も時代にあったやり方で地域づくりに取り組んでいきます。
まちのひとの声
デイサービスの送迎車が入って来られるように、家の前の除雪を「暮らしのお助け隊」にお願いしました。丁寧にやっていただいて、大変助かりました。
主要推進組織 | 多根の郷 |
---|---|
郵便番号 | 690-2706 |
住所 | 島根県雲南市掛合町多根418-1(多根交流センター) |
電話番号 | 0854-62-1610 |
FAX | 0854-45-5531 |