地区の紹介
【江の川を臨む歴史と伝統に触れるまち】
中国地方随一の大きさを誇る江の川が流れる渡津地区。地区内には固有の特色を持つ4つの神社があり、従来から先人の営みを大切に継承している地域です。
また、石見智翠館高校、西部医療センター、島根県立江津清和養護学校、少年自然の家など複数の学校や施設があり、地域内外から人が集まる所でもあります。
江戸時代の大飢饉の際には、石見銀山領の代官・井戸平左衛門(いどへいざえもん)がサツマイモを普及させ、農民を救ったと言われています。入手したイモの苗は栽培が難しく試行錯誤を重ねていましたが、渡津地区出身の医師・青木秀清(あおきしゅうせい)が長崎に渡り、イモの育て方を勉強し、地元にその栽培方法を広めました。その功績に感謝し、渡津小学校の近くには、青木秀清の碑が建てられています。
活動のきっかけ
人口減少や空き家の増加などの問題が進む中、2017年に「わたづコミュニティ協議会」を発足させました。同年、住民に対して地域課題についてのアンケートを実施し、その結果から10年計画を策定。子どもからお年寄りまで幅広い世代が、お互いに理解・協力し合うまちづくりと、誰もが安心して住み続けられる体制強化に取り組んでいます。
活動紹介
世代を超えて育てるサツマイモで交流と伝承を
世代を超えた交流の場づくりのため、2022年度から「サツマイモ事業」を開始しました。子どもからお年寄りまで多世代の人たちが一緒に栽培・収穫することで、「ものを作る楽しみ」や「子どもたちが先輩に学ぶこと」、また、「この地に残るサツマイモの歴史を伝承」し、秋には「食する喜び」を体験してもらうことを目的としています。
環境の大切さを学びながら気軽に集まれる場所づくり
地域の子どもたちを対象に、環境の大切さを体験しながら学習してもらうことを目的に、交流センターの中庭にビオトープを作りました。雨水の浄化システムを利用した綺麗な水の中で、メダカを育成しています。将来的にはゲンジボタルのさなぎを近くの木々の中で育てビオトープに放ち、地域のみんなで自然を楽しむための交流事業を行う予定です。
今後の目標
お互いを知り、立場を理解し合い、調和していくまちづくりを目指します。「サツマイモ事業」をはじめ、一つの目標に向かってみんなで和気あいあい楽しめる活動に取り組んでいきます。
毎年、「わたづまつり」(文化祭)では伝承事業の一環としてイモ粥を提供してきましたが、自分たちで育てたイモで賄えるよう、代々続く行事を継承しつつ新たな視点からの賑わい創出を模索しています。
まちのひとの声
イモ作りは、子どもの頃に帰ったようにみんなでワイワイできて楽しかったです。今度は小学生との収穫体験もあるので楽しみにしています。
主要推進組織 | わたづコミュニティ協議会 |
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郵便番号 | 695-0001 |
住所 | 島根県江津市渡津町658-1(渡津地域コミュニティ交流センター) |
電話番号 | 0855-52-2569 |