地区の紹介
【中西地区の高齢者が元気で活躍できる取り組み】
中西地区は、益田市の中心部から西に10キロほどのところに位置し、国の一級河川高津川と白上川に囲まれた平坦な田園地帯です。特に「中垣内の棚田」の風景はとても美しく、1999年には「日本の棚田百選」に選ばれました。その美しい景観を守るため、草刈りや道路整備、不法投棄のパトロールなどを地域で取り組んでいます。
棚田や大道山の自然を活かし、初日遥拝登山やウォーキング大会といったイベントを開催するなど、地域の高齢者の楽しみの一つとなっています。
また、水稲を中心とした農業が盛んで、地区の一部には野菜栽培や国営農地開発事業による大規模な果樹、野菜、畜産も営まれています。その他、田植囃子や地芝居などの芸能も、古くから大切に継承されている地域です。
活動のきっかけ
地区の中心地に住宅団地が造成されたことで人口が少し増えたものの、高齢化は進んでいます。それに伴い、買い物や通院といった生活面での支障が課題となっています。
また、農業の後継者不足により休耕地や耕作放棄地が増大してくると、棚田百選の地区の保存も困難になる可能性があります。そうした課題については以前から取り組んでおり、2021年に「なかにし地域づくり協議会」が発足して以降も引き続き活動を進めています。
活動紹介
ヘルスポイントで地域の活性化を「中西ヘルスポイント制度」
地区で行われるパソコン教室や卓球、太極拳、編み物など、公民館で行われているさまざまな教室に参加するとポイントが貯まる「中西ヘルスポイント制度」を2011年より実施しています。ポイントが貯まると地元の温泉割引券などと交換できるほか、朝市や喫茶サロンなどでも利用が可能。老人クラブ加入者は倍のポイントが入るため、高齢者の目標や楽しみを提供できる場として成果を上げており、この取組が評価されて2015年には読売福祉文化賞も受賞しています。
地域の中で助け合う、「中西なんでもお助け隊」
高齢者や障がいを持つ方が住み慣れた地域で快適に暮らせるよう、「中西なんでもお助け隊」を募り、支援する仕組みづくりを行っています。メンバーは地域の65歳以上で構成されており、草刈りや墓掃除、病院への送迎といったサポートを行います。活動の報酬は「中西ヘルスポイント」で還元され、利用者も同様にヘルスポイントでサポートを受けることができます。
今後の目標
中西地区では協議会ができる前から、地域を元気にする活動を積極的に行っています。若い人に頼るのではなく、高齢者同士で支え合う取り組みが必要と考えています。
一番の課題は高齢者などへの交通支援です。利用者の自宅から目的地まで送迎する乗り合いタクシーを導入することが目標ですが、利用者によって時間帯が違うなどの問題もあり、個々への対応をどうするかが今後の課題です。
まちのひとの声
ヘルスポイントを貯めることで、朝市で使ったり、草刈りをお願いしたりとても便利です。ポイントを貯めることで、ワクワクした気持ちになります。
主要推進組織 | なかにし地域づくり協議会 |
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郵便番号 | 698-2141 |
住所 | 島根県益田市白上町イ743-2(中西公民館内) |
電話番号 | 0856-28-0501 |
FAX | 0856-28-0501 |