地区の紹介
【清流の音が響きわたる山紫水明の里】
浜田市の南部に位置し、広島県に隣接する波佐地区は、「大佐山」の北西麓、海抜370mの山あいにあります。地区内には、国道186号線に沿って周布川が流れ、春から夏にかけては鮎やヤマメの渓流釣りを楽しむことができます。
江戸時代には全農家が紙漉き(かみすき)に携わった歴史があり、「浜田市金城民俗資料館」では農村の生産生活の特色を示す資料として、紙漉き用具など有形民俗文化財が多く展示されています。
良質な砂鉄と豊富な木炭資源に恵まれた地域でもあり、古来より「たたら製鉄法」が行われていました。地区内には鉄穴流場、鑢所、鍛冶屋などの50数箇所の遺跡があります。
また、チベット探検の先駆者であり、宗教哲学者で知られる能海寛(のうみゆたか)の出身地としても有名です。1868年に浜田市金城町長田で生まれた能海寛の冒険の精神は、地域の誇りとして大切に語り継がれ、金城三偉人の一人として、その歴史的資料が「浜田市金城歴史民俗資料館」に展示されています。
活動のきっかけ
2008年、隣り合う小国地区とともに、地域課題の解決を目的とした「縁の里づくり委員会」を発足したのがまちづくりの始まりです。2021年の解散以降は、これまでの経験を活かした新しいまちづくりの組織「波佐まちづくり委員会」がスタート。全6部会を中心にそれぞれの分野で地域課題に取り組みながら、地域の皆さんが安心安全に暮らし、この地域に住んでよかったと思ってもらえるような活動ができるように取り組みを進めています。
活動紹介
住民の生活交通を地域でサポート「移動支援無償ボランティア事業」
移動手段のない地域の高齢者に対し、地域内で助け合う形で交通の支援ができないかと始めたのが移動支援事業です。当初は診療所と自宅の往復としてスタートしましたが、利用者の希望で金融機関や商店など、目的地を増やすことで利便性を拡大しました。ドライバーは地域住民のボランティアで、顔見知りで安心という点も利用者に喜ばれています。
買って楽しい、買ってもらって嬉しい地域商品券
2021年から波佐まちづくり委員会が独自で地域商品券を発行し、地域の70歳以上の住民にそれぞれ2021年には1000円分、2022年には2000円分を配布する「地域交流促進事業」を開始しました。生活費の助けになるだけでなく、買い物に出かけることで高齢者の外出のきっかけに繋がります。また、地区内の商店で使用することで、地域の商店を守るという取り組みにもなっています。
今後の目標
人口減少や高齢化が進んでイベントや活動の参加人数は減少していますが、今後もこれまで通りに活動を続け、交流が途絶えないようにしたいと考えています。そのためにもできるだけ参加しやすい仕組みや活動を計画し、より多くの方に呼びかけを続けたいと思います。また、地区外で暮らす出身者などへ向けた情報の発信を工夫し、関係人口を増やしていくことも意識して取り組みたいと思います。
まちのひとの声
地域商品券は年金の足しになって助かっています。買い物をすることで商店の将来と自分たちの暮らしを守ることにつながるありがたい取り組みだと思います。
主要推進組織 | 波佐まちづくり委員会 |
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郵便番号 | 697-0211 |
住所 | 島根県浜田市金城町波佐イ441-1(波佐まちづくりセンター) |
電話番号 | 0855-44-0146 |
FAX | 0855-44-0146 |