地区の紹介
【二つの地区がお互いに補い合って生まれる新しい取り組み】
大田市の中心市街地と、世界遺産「石見銀山」との中間に位置する久利・大屋地区。田園風景が広がる中山間地域にあり、人口も面積も、規模の異なる二つの地区ですが、これまでの取り組みをお互いに補い合いながら、地域を継続していくための新しい計画が動き出しました。
各地区で抱える課題を、より効率的・効果的な手法で解決する仕組みを確立するとともに、担い手の確保につなげます。そして、「久利・大屋地区の住民が、住み慣れた地域で今後も安心して住み続けることができるまち」を目指して両地区が連携した取り組みを進めています。
活動のきっかけ
以前から強いつながりのあった久利地区と大屋地区は、それぞれが抱える課題に対し、連携して取り組んでいこうと話し合いがスタート。「生活交通の確保」、「生活支援の環境整備」、「助け合いネットワークの構築」の3つの柱を掲げ、2021年には、各地区から役員を選出した「久利・大屋地区小さな拠点推進協議会」を設立。協議会内に3つの部会をつくり、具体的な検討及び実践活動を進めていくことにしました。
活動紹介
住民の移動手段の確保「デマンド型自治会輸送」
2021年4月より、久利地区で既に実施していた自治会輸送を大屋地区にも拡大し、両地区共同での自治会輸送が始まりました。両地区内の障がい者や75歳以上の高齢者、自家用車を所有していない等、条件を満たす住民を対象に週4回、事前予約制で自宅から目的地までの送迎を行います。「久利・大屋地区小さな拠点推進協議会」が運行窓口となり、運転手は両地区から募った住民ボランティアが担っています。
草刈り・除雪等ボランティア「手ごし隊」
地域高齢者の生活の困りごとを解消し、外出しやすい環境をつくることを目的に、草刈り・除雪などのボランティア組織として「手ごし隊」を結成。住民の要望に応じ、住宅周辺や耕作放棄地の草刈り、進入路の除雪などの支援を行います。ボランティア数名で草刈りを中心に活動をしていますが、今後は地区内をはじめ、地区出身者、地域づくりに興味のある方に声をかけ、取り組みを広げていきたいです。
今後の目標
両地区が連携することで、お互いにメリットとなる取り組みを進めていきたいという思いから、自治会輸送の拡大やボランティアなどできるところから少しずつ動き出しています。これらの取り組みを今後も継続していくため、推進組織の法人化や地域の拠点となる施設整備も予定しています。補助金だけに頼るのではなく、特産品の販売など地域で稼ぐ仕組みも考えながら、持続可能な地域づくりを目指しています。
まちのひとの声
通院と買い物に行く時に「デマンド型自治会輸送」を利用しています。家の前まで送迎してもらえるのでありがたいです。
主要推進組織 | 久利・大屋地区小さな拠点推進協議会 |
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